マンションの購入手続きをキャンセルする際の注意点
マンションの購入手続きをキャンセルする際には、いくつかの注意点があります。
特に売買契約を結んだ段階でのキャンセルには、ペナルティが発生する可能性があるため、慎重に対応する必要があります。
マンションの購入手続きのステップ
マンションの購入手続きは、以下のステップで進められます。
1. 購入申し込み 2. 住宅ローン事前審査 3. 売買契約の締結 4. 住宅ローン本審査 5. 決済・引き渡し 購入申し込みの段階では、売主に購入の意思を伝えるだけであり、法的な拘束力はありません。
そのため、この段階でキャンセルしてもペナルティはありませんし、申込金も全額返金されます。
売買契約後のキャンセルに注意
一方、売買契約を結んだ後のキャンセルには注意が必要です。
売買契約には法的な拘束力が生じるため、キャンセルによってペナルティが発生します。
ただし、ペナルティとは言っても、追加の費用が発生するわけではありません。
売買契約時に支払った手付金を放棄することで、任意に契約を解除することができます。
参考ページ:中古 マンション 申し込み 後 キャンセルは可能?ペナルティや再申し込みは出来る?
売買契約時の手付金とは
売買契約時に支払われる手付金は、購入代金の5~10%程度であり、相当な額です。
売買契約を解除する場合には、この手付金を放棄することになります。
手付金は、売買契約の信頼性を確保するために、購入希望者が売主に預けるお金です。
金額は数百万円などのまとまった額になることもあります。
契約が正常に進めば、手付金は購入代金の一部として使用されます。
そのため、数百万円の手付金を放棄することは大きな損失となります。
ただし、手付金を放棄して解約する場合には、売主が宅地建物取引業者である場合は「契約の履行に着手するまで」に限られます。
売主が一般の方である場合は、重要事項説明書および不動産売買契約書に「手付解除期日」が設定されていますので、期限内に手付金を放棄する必要があります。
契約後1カ月経過後、引き渡しまで数カ月ある場合は中間日程を設定することが一般的です
一般的には、不動産の購入契約を締結した後、物件の引き渡しまでには約1カ月程度の時間がかかることが目安とされています。
しかし、引き渡しまでに数カ月の余裕がある場合、契約当事者は引き渡しの進捗状況に応じて中間日程を設定することが多いです。
違約金の存在
不動産の購入契約において、契約当事者が契約内容に違反した場合、違約金が発生することがあります。
違約金の金額は契約内容によって異なりますが、一般的には購入代金の1~2割程度とされています。
違約金の発生は、契約当事者が契約を履行しなかった場合に課されるものであり、そのため注意が必要です。
「履行に着手する」とは
「履行に着手する」とは、不動産の購入契約において、契約の内容を実現するために行動を始めることを意味します。
具体的なケースとしては、物件の引き渡しが行われた状態や所有権移転登記の申請手続きに着手した状態などが含まれます。
つまり、「履行に着手する」とは、契約した義務を果たすために行動を起こすことを指します。