AFP=時事】英王室は今週、国王チャールズ3世の旧公邸の一部職員に解雇を通告した。労働組合は「極めて冷酷な決定だ」と批判している。
写真はこちら 国会議事堂で公開安置された女王のエンベラ。
スコットランドのエディンバラで行われたエリザベス2世の追悼式の最中の12日、ロンドンのチャールズ国王の旧公邸「クラレンスハウス」で働いてきた退役軍人ら最大100人の職員に解雇通告が行われた。2011年1月13日付のガーディアン紙。
クラレンス・ハウスは、12月13日にガーディアン紙から第一報を受け、公式活動を停止したことを認めている。
今回の解任は、8日に女王が亡くなり、チャールズ皇太子が即位し、「プリンス・オブ・ウェールズ」の称号とコーンウォール公国を手放したことに伴うもの。
同様の措置は、2002年に女王の母であるエリザベス・クイーンマザー女帝が亡くなった際にも、昨年、夫のフィリップ王子が亡くなった際にもとられている。
しかし、英国の公務員組合PCSのマーク・サーウォトカ書記長は、「クラレンスハウスでは、喪の期間中に解雇を発表するのは血も涙もない」と非難している。また、”王室の役割の変化に伴い、王室内の異動があるのは当然だが、解雇人数と発表の速さは極めて無慈悲だ “と述べた。
王室関係者によると、解雇の時期を19日のエリザベス女王の葬儀後まで遅らせようとする試みもあったが、法的なアドバイスを求めた結果、できるだけ早く通知する必要があると判断されたという。
対象の職員には退職金が「上乗せ」され、正式に解雇されるまでに少なくとも3ヶ月の猶予が与えられるという。